火の用心
昨年暮れからインフルエンザが大流行しました。様々な要因が重なったためだと思われますが、例年に比べ雨量が極端に少なく、空気が乾燥したことも一因だと指摘されています。
また、そうした天候のせいでしょうか、この冬はいつになく火災が多く発生している気がします。県内でも、臼杵市の商店街で発生した大規模な火災を始め、建物だけでなく人的被害もでています。
過疎高齢化の進む地域では、火災をはじめ災害対応がとても難しくなっています。私の住む佐伯市本匠地区は、市の山間部に位置し、平成17年に市町村が合併して新市が発足するまでは村でした。合併当時、村には約2千人の住民が暮らしていましたが、現在は1千100人まで減少し、高齢化率も59%と半数以上が65歳以上の高齢者となっています。地区には、消防団が組織されていますが、団員数の減少に加え、昼間は団員をはじめ住民の多くが市街地へ通勤しており、地域には高齢者だけが残されます。また、以前は頼りにしていた村の職員も、市の支所的機能を担う振興局にわずかの職員がいるだけとなりました。
こうした状況を踏まえ、私が役員を務めます地区内の会社では「地域自営消防協力隊」を10年前に結成しました。地区内で火災が発生した際に、弊社の社員であれば現場にすぐに駆け付け迅速な対応ができると考え、社員も地域住民の安心につながることであればと好意的に受け止めてくれました。以来、小型ポンプ付積載車も配備し、社員が業務の合間に火災予防等の広報活動を行っているほか、緊急時における迅速な消火活動につなげるべく訓練に努めています。
社会が大きな変革を迎える中で、個人や企業にも社会課題解決への取組が求められています。特に、社会福祉法人は高い公益性を持つ法人として、「社会・地域への貢献」という大きな使命を担っています。昨今の、多様化・複雑化する福祉問題に触れ、ますます社会福祉法人への要請は高まっており、当法人といたしましても、福祉分野の専門性を生かし地域社会の期待に応えられるよう一層努めなければならないと考えています。
社会福祉法人 わかば会
理事長 三浦 好
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